老化というのは、全身の組織・機能の衰えを指しますが、細胞レベルにも顕著に表れています。生体内に過酸化物質と呼ばれる物質が増えると、血管や体細胞、脳細胞などの老化が促進されるのです。
　老化や疾病の大きな原因の一つが活性酸素(ラジカル)。私たちが無意識のうちに呼吸している酸素は、三重項酸素といわれる非常に安定した酸素です。しかし、紫外線や放射能などの影響を受けると、一部が活性酸素と呼ばれる不安定な酸素に変わってしまいます。
　活性酸素は体内で他の物質と結合しやすく、酸化物をつくります。その結果、体内で過酸化物が増え、これが細胞の老化を早め、遺伝子を破壊して老化や疾病を促します。生きていく上で酸素は不可欠ですが、活性酸素は有害な存在なのです。
　活性酸素を消去する機能をもった成分をラジカルスカベンジャーといい、これを含む食品を多く摂取すれば、健康を維持し、疾病リスクを下げることが期待されます。
　みその成分「DDMPサポニン」がこの活性酸素を消去すると発表したのが、大久保一良・東北大教授です。
　サポニンは大豆のアクの成分ですが、大久保教授は大豆やみそのサポニンの中から「DDMPサポニン」という成分を新たに発見しました。これを用いて実験したところ、過酸化物質を消去する働きが確かめられました。
　特に、みその中のDDMPサポニンは群を抜いて高いラジカル消去作用(スカベンジング強度)が認められました。
　また、DDMPサポニンは(スカベンジングは食したときの体内における生体調節機能も大いに期待される)。と大久保教授は語っています。